抽象思考

人間が知覚したり、意識したりする対象は、脳の機能により認識される限り、すべて抽象化されたものである。しかし、時系列を伴う知覚の対象を具体的なものとし、そうでないものを抽象的とするのが一般的である。例えば、「昨日3時に食べたリンゴ」は、具体的なリンゴであるが、「リンゴは嫌い」という時の「リンゴ」は、抽象的なリンゴである。「リンゴやナシは果物です」という時の果物には、更に高次の抽象性がある。「一個のリンゴ」という時の「一個」には、更に高次の抽象性がある。幼児は、低次の抽象的思考しかできない子が多いが、このタイプの思考の仕方を「具体思考」、これに対して成人が行うような高次の抽象思考を、「抽象思考」と呼ぶ。